2014年10月10日

新聞紙法

戦前にあった法律です。


新聞紙法しんぶんしほう)は、戦前日本で制定された、日刊新聞および定期刊行雑誌を規制する法律新聞紙条例を引き継ぐ形で1909年公布施行された。全45条と附則からなる。1949年に廃止。



成立の経緯[編集]

当時新聞を取り締まる法規として新聞紙条例が存在していたが、ジャーナリストはこれに強く反発していた。特に自由刑が課されていたこと、予審に関する報道が禁じられていたことに非難が集中し、1900年代には条例改正運動が激しくなった。

このような中、1908年(明治41年)新聞界出身である村松恒一郎らが条例改正案を議会に提出。しかし政府側はこれを逆手に取り、統制を強化する形で新聞紙法を制定させた。

1909年(明治42年)5月6日公布、即日施行。なお施行に伴い新聞紙条例は廃止された。

内容[編集]

  • 第12条 時事に関する事項を掲載する新聞の保証金納付義務
  • 第17条 記事内容の関係者による反論掲載義務(アクセス権の一種)
  • 第19条 予審記事の制限
  • 第21条 犯罪を煽動もしくは曲庇する記事の禁止
  • 第23条 安寧秩序を乱したり風俗を害すると認められる新聞の発売・頒布禁止
(第41条において発行人・編集人の処罰も定められている)
  • 第27条 陸軍・海軍・外務各大臣による、軍事外交に関する記事の禁止・制限権

掲載禁止および差止[編集]

  • 絶対的掲載禁止事項
    • 公判に付する以前における予審の内容、検事が掲載を差し止めた捜査または予審中における被告事件に関する事項、公開を停めた訴訟の弁論
    • 犯罪を煽動もしくは曲庇しまたは犯罪人もしくは刑事被告人を賞恤もしくは救護しまたは刑事被告人を陥害する事項
    • 内務大臣が新聞紙掲載の事項を安寧秩序を紊しまたは風俗を害するものと認めその発売頒布を禁止するとともに将来にむかって掲載を禁止する同上趣旨の事項
    • 陸軍大臣、海軍大臣または外務大臣が軍事または外交に関して掲載を禁止した事項
    • 安寧秩序を紊しまたは風俗を害する事項
    • 皇室の尊厳を冒涜し政体を変改しまたは朝憲を紊乱しようとする事項
  • 相対的掲載禁止事項
    • 官署公署または法令で組織した議会において公にしない請願書または訴願書
    • 検事が許可を留保して掲載を差し止めた事項
    • 内務大臣が許可を留保して将来の掲載を禁止した事項

など

運用[編集]

新聞紙法の施行によって、出版法とあわせ検閲が強化されていった。

1925年にはラジオ放送の開始にあわせ、放送禁止事項が制定された。

1938年には国家総動員法が定められ、新聞紙法第27条においては軍事・外交のみならず一般治安や財政金融に関しても統制できるものとした。また情報局が設けられ、新聞統制が進められていった。

posted by mediapatroler at 04:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 政策・法律 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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