2014年10月10日

新聞統制

こういう経緯があったんですね。
反日地方紙は、こうして誕生した。統制された。だから反日にこだわる?


新聞統制(しんぶんとうせい)は、満州事変からポツダム宣言受諾に至るまでの、いわゆる十五年戦争の間に行われた地方新聞の統合・削減を目的とした数々の政策の総称。

新聞統制の目玉はいわゆる新聞統合一県一紙制の導入であり、現在も維持され、民間放送などにも影響を与えている[1]



概要[編集]

1936年同盟通信社が設立。日本を代表する通信社(国家代表通信社)の誕生であると共に、情報源を集約できるという政府にとっての利点もあった。

1936年7月1日に内閣情報委員会設置。

1937年盧溝橋事件(蘆溝橋事件)を機に軍機保護法を改正(8月14日公布)。軍事・外交に関する情報に関する制限がさらに強化された。

1937年9月25日に内閣情報委員会内閣情報部に改組。

1939年3月、内務省新聞紙法による新聞・雑誌の創刊を原則として新たに許可しないことに決めた。

1940年12月、内閣情報部情報局に改組。

1941年11月、政府は「新聞ノ戦時体制化ニ関スル件」を閣議決定する。すべての新聞社が「新聞統制会」に加盟、記者クラブの整理、といったのが主となっている。

12月、内閣情報局が報道に関する制限をさらに強める「記事差し止め事項」を作成。

12月、新聞事業令が公布、「1県1紙」体制に向けて新聞社を整理させていく。

戦争報道への影響[編集]

これらの経緯を経て、新聞社や日本放送協会の報道は制約されはじめる。従軍報道においても取材写真は幾つもの検閲を経て、何度もふるいにかけられてようやく紙面に掲載されることになった。また、言論統制もあって、記事にも日本に有利な情報しか掲載されなくなり、事実に反する内容も少なくなかった。そのため、複数の「真実」が存在する、曖昧な事件が幾つかあり、現在に至るまで議論がなされている。

整理統合の進捗[編集]

新聞社の整理統合は739あった。地域ごと、同じ県でも3〜4地区にそれぞれひとつの地方紙が存在した。それを最終的に54にまで削減した。地方紙はその多くを整理・統合させて、最終的に1つの都道府県に対して1〜2の新聞社しか発刊を許可されなくなった。愛知県下では新愛知と名古屋新聞、福岡県下では福岡日日新聞と九州日報がそれぞれしのぎを削っていたが、それぞれ中部日本新聞西日本新聞に統合された。

更に太平洋戦争の激化に伴う空襲の危険増加や交通手段の悪化より1945年に「戦局ニ対処スル新聞非常態勢ニ関スル暫定措置要綱」、いわゆる「持ち分合同」がなされる。これはいわゆる全国紙(中央紙ともいう)の主要な発行拠点である東京都大阪府福岡県とその周辺府県(概ね、埼玉県千葉県神奈川県滋賀県京都府奈良県兵庫県<一部>[2]和歌山県山口県)については従来通り全国紙と地方紙を単独発行することとし、それ以外は有力地方紙に全国紙(朝日・毎日・読売報知<当時は読売新聞と報知新聞は経営統合状態だった>)の題字を一緒に載せて、地方紙と合わせた4紙連名という形で統合したものである。

整理統合の過程
カテゴリ地域統合後の新聞母体
太字の場合は当該紙が他紙を吸収)
備考
全国紙朝日新聞大阪朝日新聞東京朝日新聞 
毎日新聞大阪毎日新聞東京日日新聞 
読売報知読売新聞報知新聞当時の実態としてはブロック紙。報知新聞は戦後に独立・復刊、後にスポーツ紙に転換を経て、現在の「スポーツ報知
地方紙樺太樺太新聞樺太日日新聞、樺太時事ほかソビエト連邦軍の侵攻により消滅
北海道北海道新聞北海タイムスほか道内11紙 
青森県東奥日報東奥日報、八戸合同、弘前新聞、
青森日報、東北タイムス
 
岩手県新岩手日報 現在の「岩手日報
宮城県河北新報  
秋田県秋田魁新報  
山形県山形新聞山形新聞米澤新聞ほか県内各紙 
福島県福島民報福島民報福島民友新聞民友は戦後再独立
茨城県茨城新聞いはらきほか県内各紙一時また「いはらき」の題号を使用していた
栃木県下野新聞下野新聞ほか県内各紙 
群馬県上毛新聞上毛新聞、上州新報、群馬新聞など 
埼玉県埼玉新聞武州新報発足時社団法人。戦後に株式会社化
千葉県千葉新報 1945年4月毎日新聞に合併される
東京都東京新聞都新聞國民新聞発足時夕刊紙。
1967年以降中日新聞社発行に
神奈川県神奈川新聞神奈川県新聞、神奈川日日新聞 
新潟県新潟日報新潟日日新聞、新潟県中央新聞、上越新聞 
富山県北日本新聞富山日報、高岡新聞、
北陸日日新聞、北陸タイムス
 
石川県北國毎日新聞北國新聞、北陸毎日新聞、
北國夕刊、北國日報
これ以前に金澤新報も合併。
戦後「北國新聞」に復題
福井県福井新聞福井民報、みくに新聞、敦賀時事、
新福井日報、若州新聞、北陸新聞、
勝山朝日など
 
山梨県山梨日日新聞山梨日日新聞、峡中日報、
山梨民報、山梨毎日新聞など
 
長野県信濃毎日新聞信濃毎日新聞南信毎日新聞など 
岐阜県岐阜合同新聞岐阜日日新聞、飛騨毎日新聞、
岐阜新聞、美濃大正新聞など
現在の「岐阜新聞」の母体
静岡県静岡新聞静岡民友新聞など県内6紙 
愛知県中部日本新聞新愛知、名古屋新聞戦後「中日新聞」に改題
三重県伊勢新聞伊勢新聞、北勢朝日、
三重新聞、南勢新聞など
 
滋賀県滋賀新聞 一時休刊後「滋賀日日新聞」に改題。
のち京都新聞に吸収される
京都府京都新聞京都日日新聞、京都日出新聞 
大阪府大阪新聞夕刊大阪新聞、関西中央新聞、関西日報、
大阪日日新聞、大阪時事新報など
産経新聞大阪夕刊に統合され実質廃刊
兵庫県神戸新聞神戸新聞神戸又新日報 
奈良県奈良日日新聞旧奈良新聞、中和新聞、大和日報2005年から一時休刊
和歌山県和歌山新聞 消滅
鳥取県日本海新聞鳥取新報、因伯時報、山陰日日新聞1975年倒産、翌年別会社により復刊
島根県島根新聞山陰新聞、松陽新報現在の「山陰中央新報」の源流
岡山県合同新聞合同新聞ほか県内各紙現在の「山陽新聞」の源流
広島県中國新聞 1948年に呉新聞を統合
呉新聞呉新聞芸備日日新聞中国新聞系
紙齢は芸備日日新聞を引き継ぐ
1948年に「中國新聞」と統合
山口県関門日報関門日日新聞、宇部時報、防長新聞1945年5月に山口県全域を販売地域とする旨「防長新聞」に再改題も1978年倒産、廃刊。
宇部時報は戦後再分離、現在の宇部日報
徳島県徳島新聞徳島日日新報、徳島毎日戦時中株式会社から社団法人化、今に至る
香川県香川日日新聞香川時報、讃岐実業新聞戦後「四国新聞」に改題
愛媛県愛媛合同新聞海南新聞、南予時事新聞、伊予新報戦時中「愛媛新聞」に改題
高知県高知新聞高知新聞、土陽新聞高知は土陽より独立して発足した過去がある
福岡県西日本新聞福岡日日新聞九州日報 
佐賀県佐賀新聞  
長崎県長崎日報長崎日日新聞、長崎民友新聞、
軍港新聞、島原新聞
現在の長崎新聞の母体。
原爆投下後再分裂・統合を繰り返す
熊本県熊本日日新聞九州日日新聞、九州新聞 
大分県大分合同新聞大分新聞、豊州新報全国の主要紙で唯一の特例有限会社
宮崎県日向日日新聞県内の9紙1961年宮崎日日新聞に改題
鹿児島県鹿児島日報鹿児島新聞、鹿児島朝日新聞戦後南日本新聞に改題
沖縄県沖縄新報沖縄朝日新聞、琉球新報、沖縄日報米軍侵攻により消滅 琉球新報はその後戦後に復刊
経済紙東日本日本産業経済中外商業新報ほか現在の「日本経済新聞」の源流
西日本産業経済新聞日本工業新聞ほか戦後、一般紙に転換。
日本工業新聞を産業紙として分離・復刊、現在は「フジサンケイ ビジネスアイ」。
産業経済新聞は東京進出で準全国化、現在の「産経新聞」
外地朝鮮京城日報 日本語。日本の撤退に伴い消滅
毎日新報 朝鮮語。短期の休刊を経て、現在の「ソウル新聞
台湾台湾新報台湾日日新報、興南新聞、台湾新聞、
台湾日報、高雄新報、東台湾新聞
日本語。日本の撤退に伴い、中国語の「台湾新生報

新聞統制が遺したもの[編集]

残された新聞社は、ライバル社がいくつかの全国紙と1つの地方紙であるため関東・関西以外の地方紙はほぼ独占的なシェアを誇ることとなった。

戦後、新たな新聞社の設立が自由となり、「栃木新聞」、「日刊福井」、「奈良新聞」、「山口新聞」、「日刊新愛媛」、「フクニチ新聞」、「鹿児島新報」、「沖縄タイムス」のような第二県紙的な存在となる新聞も相次いで設立された。一方でこの際に起きた全国紙の無軌道な拡販は新聞界を大きく混乱させた。この際、全国紙の幹部の一人は統制で販売網を譲ったことなどから「地方紙には貸しがある」と全く意に介さなかったという。既存の地方紙の地盤を崩すために全国紙は共同で通信社を脱会。これは中央や海外の情報網が貧弱な地方紙の代わりに取材する「通信社」を潰しにでた作戦とされる。また、地方紙でも都市部においては全国紙や有力ブロック紙に発行部数を食われる新聞社も少なくなかった。さらに戦後発刊の第二県紙も多くは既存地方紙との競争に負け、「奈良新聞」と「沖縄タイムス」以外は経営悪化に追い込まれている。また、「日刊福井」は1992年中日新聞社に編集・発行権を譲渡(「北陸中日新聞」福井版と統合)した後、1994年に「日刊県民福井」と題号を改めた。

こうした状況下、多くの地方紙は放送局に出資することとなる。放送局への報道協力など果たす役割も多いからである。しかし、それがそのまま放送局においても「1県1波」の原則で話が進むこととなる。テレビ放送では放送免許の大量交付に伴い、全国紙との関連性が重要視されるが、ラジオ放送に関しては地方紙とのかかわりが非常に深い状態が今も続いている。さらに地方紙が弱体している県のラジオ放送がないかあっても1つしかないという現状でもある。

posted by mediapatroler at 04:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 政策・法律 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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